誰も相続人がいない場合に土地はどうなるの?

誰かが亡くなられた際には、その持ち物は相続人に引き継がれるのが通常です。
ただ、相続人が居ない場合には遺言によって分配されるか、遺言がなければ民法の規定で国庫に帰属するか、特別縁故者に分与されることとなります。

 

相続人がいなければ国のものに

死亡によって相続という法律的効果が発生すると言うのが民法の決まりです。
しかし、相続人が居ない場合には、違った規定に沿って処分がなされることとなります。
その規定には複数の選択肢があり、遺言や、それとは少し内容が異なる死因贈与、他には、内縁の妻などに取り分が発生する特別縁故者への財産分与と言う制度も適用可能です。
もし、その財産が共有に入っている時には、共有者に分配される決まりもあります。
また、生前の債権者があれば、財産の中から弁済されるのは当然でしょう。
これらの相続財産を受け取る権利があるものがいない時に適用されるのが、国庫帰属です。
債権者への弁済などをして残った財産を、国に引き渡すことになります。一旦、国庫に帰属しても、知られていなかった相続人が現れた場合には国から取り戻すことも可能です。

 

特別縁故者の財産分与請求とは

特別縁故者とは相続の権利を有していない者でありながら、特別な事情の時に財産分与の対象となる存在を指します。
相続は血縁関係によって限られた範囲にだけ発生するのですが、場合によって非相続者は、親戚や家族よりも他人と深い関係にある場合も少なくは有りません。
内縁の配偶者だったり、療養看護で世話になった存在と言う場合もあるでしょう。
それらの者が存在し、なおかつ、相続人が居ないなどの状況では、民法による規定で特別縁故者への財産分与が発生します。
上記の要件を満たし、財産分与の対象となった場合には、特別縁故者が手続きを行わなければなりません。
消滅時効に掛かるので、この手続は早めにしておきたいものです。
手続きは家庭裁判所に申し立てることで行なえます。これに付帯して、相続財産管理人の選任申立てなども考える必要があるでしょう。
ケースによっては共有に入っていたりもしますので、わかりにくい場合は専門家に依頼しましょう。

 

遺言書で土地の処分方法を指定できる

被相続人が遺言によって土地の処分を決めることも可能です。
遺言は亡くなられた本人の最終意思になりますから、相続よりも優先されます。内縁の配偶者や前の配偶者など、相続権を有しない相手に財産を分け与えたい場合などに活躍する方法です。
遺言による財産分与の対象とするのは、相手が相続人でも構いません。
息子に土地や建物を譲りたい時もあるでしょう。
しかし、例えば土地を特別にもらった息子は特別受益者として扱われますので、他の相続分は減ることになります。
この辺りは法的には複雑な部分ですから、詳しい人に相談した方が良いでしょう。

 

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