5分で分かる!土地相続に関する小規模宅地等の特例とは?

「小規模宅地等の特例」あまり耳慣れない言葉かもしれません。
これは相続税の計算に適用される仕組みで、個人が事業用または居住用の宅地を相続する際に、一定の要件を満たしていれば大幅な減額が受けられるというものです。
今回はこの特例がどのようなものか、概要を説明します。

 

小規模宅地等の特例とは

そもそもこの特例はどういった理由でできたのでしょうか。
土地を相続する場合には相続税がかかり、これはもちろん事業用や居住用の土地であっても同じです。
一方で、事業用や居住用の土地というのは生活の基盤です。
通常通りの相続税が課されていては高額すぎて土地を維持できなくなってしまう可能性があるため、住んでいる家や土地なのに相続税を払うために売らなければならない…そんな事態を避けるために作られたのが、この制度なのです。
特例の対象となる宅地は「特定事業用宅地等」「特定居住用宅地等」「特定同族会社事業用宅地等」「貸付事業用宅地等」に分類されます。

 

特例の適用を受けるための要件

特例の適用要件は「その宅地が相続される直前にどのように利用されていたか(=上記4つの宅地分類のどれに当てはまるか)」と「その宅地を誰が相続するか」の2つです。
これらによって減額の対象となる面積および減額割合が決定されます。特例が受けられる具体的な事例としては「会社が事務所を構えていた敷地(特定事業用宅地等)を、事業を引き継ぐ親族が相続する」「自宅の敷地(特定居住用宅地等)を、配偶者または同居親族が相続する」などのケースがあります。
また平成26年以降は、二世帯住宅や老人ホームについても、一定の条件下で「特定居住用宅地等」と認められるようになりました。

 

適用を受けるための手続き

この特例の適用を受けるためには、相続税の申告書に特例を受けたい旨を記載し、あわせて必要書類を提出する必要があります。
添付書類は個別のケースによっても異なりますが、共通して必要となるのが申告書の第11表と呼ばれるもので、いわば課税額の計算明細書です。
この書類を国税庁HPからダウンロードしたら、埋めるべき欄を順に記入していきましょう。内容は大まかに「被相続人の氏名」「特例の適用を受けるにあたっての同意を示す、すべての相続人の氏名」「小規模宅地等の詳細情報(取得者・地番・面積・価格など)」等から成っています。
この特例では宅地の中でも適用を受けられる面積(限度面積)が決められています。
計算方法が複雑になる場合もありますので、不明点は税務署や、税理士などの専門家に問い合わせをするのが良いでしょう。

 

宅地を相続したらうまく活用しよう

この特例は計算方法の煩雑な部分もありますが、その減額割合は特定居住用宅地・特定事業用宅地で80%と、大変高くなっています。
また前述のように、二世帯住宅や老人ホームといったこれまでグレーゾーンだった部分にも適用が拡大され、現代的なライフスタイルにより即した仕組みになってきたといえます。
特例を有効に活用し、受け継いだ宅地を活かしていきましょう。